JOURNAL ジャーナル
守山東中学校 キャリア教育授業
実施日: 2026年3月12日
対象: 中学1年生
形式: 3時限(135分)の授業
依頼元: なごや ミライ・トラベル・パートナーズ(名古屋のキャリア教育サポート団体)

約半年前、ミラトラを介して守山東中学校からキャリア教育授業の依頼をいただきました。
担当の先生とのやり取りは丁寧で熱心そのもの。
生徒に良い刺激や学びの機会を提供したいという想いが、メールの一つひとつから伝わってきて、その熱意に応える形でFARMER YOUとしても想いを込めて準備に取り組みました。
授業内容
1時限目:座学(45分)
「課題食材」をテーマに、海・森・里の3つのフィールドで抱える環境問題と、FARMER YOUの取り組みを紹介。
- ①対馬のアイゴ → バリカツ
- ②マダガスカルのアグロフォレストリーバニラ → 究極のアイスクリーム
- ③コーヒー果皮 → ECHO COFFEE
中学1年生とは思えないほど、目を見て話を聞き、うなずきながら反応してくれる生徒たち。
自分の中学1年生の頃と比べると、驚くほど大人。
2時限目:目の前の食材ルーツ・生産地とつながる(30分)

Co-En Corporationの協力により入手した最新のマダガスカル現地の様子と、FARMER YOUがドネーションしているMFG(Madagascar Fauna &Flora Group)の活動内容を紹介。
MFGが行っている小学校高学年から中学生を対象とした土曜学校での環境教育の様子を共有。画面に映る、生徒たちと同い年くらいのマダガスカルの子どもたち。
遠く離れた国の、同世代の子どもたちの姿を見ながら、マダガスカルのアグロフォレストリーバニラを使ったHandeles Vagenのクラフトメイドのバニラアイス、海の向こうコーヒーが取り組むCoffee Japan Projectのラオスのカスカラ(コーヒー果皮)を使ったクッキーを試食してもらいました。
実際に「食材」の背景を知り・味わうことで、ただの知識ではなく体験として記憶に残してもらえたと思います。
3時限目:グループワークと発表(60分)

「身近な課題食材で商品を考える」というお題で、2つの選択肢から素材を選んでもらいました。
① 三河湾の課題魚クロダイ
② 三河エリアの伝統野菜 八事五寸にんじん
生徒たちは自分のタブレットを使って調べ、5-6人のグループに分かれ、短時間でアイデアをぐいぐいまとめていってました。
生徒たちのアイデア:
- A:クロダイの干物 – 日本の伝統的な調理法として干物にし、土産物として販売
- B:まるごと活用セット – 頭からしっぽまで無駄にしない。アラ部分は出汁パック、身部分はつみれにしてスーパーでセット販売
- C:クロダイの釜めし – 地元の食材として商品化。身以外の部分は釜めしの出汁にする
- D:伝統野菜のカット野菜 – 不揃いで出荷しにくい伝統にんじんを、カット野菜として人間も動物も食べられる形で販売
どのグループも、課題をしっかりと理解し、15分という短時間で実現可能性のある提案が出来ました。
質疑応答では:
- 「原材料の仕入れ先や産地はどうやって選んでいますか?」
- 「一年間の売上はどれくらいですか?」
といった質問が飛び出しました。
この質問に答えることで、私としては改めてFARMER YOUとしての軸を言語化でき、この数年間の活動が明確に腹落ちする瞬間にもなりました。
中学1年生が、限られた時間の中でここまで具体的なアイデアを出し、発表までできる。
タブレットを使った情報収集、グループでの議論、プレゼンテーション——すべてが自然にできる。すごい、中学生!
今回の授業で、これから未知の時代を無限の可能性とともに生きるこの世代に一番伝えたかったのは、
● 一人ではできない。チームで実現する
FARMER YOUは、案件ごとに社外の人たちとチームを組み、それぞれの得意分野を持つ人に助けてもらいながら実現している。自分では出来ないことが多くあるけど、みんなでなら出来ることが多くあるということ。(だから諦めないで!)
● 正解は一つじゃない
生産者の立場、消費者の立場、環境の視点——どれか一方向からだけでは見えないことや、偏ってしまう事があるけれど、いろんな角度から物事を見て、自分の物差しで判断することが大切。(だから自分の頭で考えて!)
このメッセージが、生徒たちに少しでも届いていたら嬉しいです。
10年後、この中の誰かがマダガスカルの現地に行ってみるかもしれない。カスカラを当たり前に食材として使う大人になっているかもしれない。そう思うと、楽しみで仕方ないです。

今回FARMER YOUを見つけて、声をかけてくださったミラトラのみなさん、守山東中学校の先生方、そしてこの授業を受けてくれたみなさん、
本当にありがとうございました。